新・平成霧崎遼樹の日記

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zoom RSS 必殺仕事人2010+裏と表の近況です。

<<   作成日時 : 2010/07/20 17:22   >>

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この10日、11日、闇の仕事師仲間で、滋賀県近江八幡「必殺仕事人2010」鑑賞ツアーに行ってきました。
いやあ、実に楽しい2日間でした。ご一緒した皆様、その節はお世話様でした。
近江八幡殺し旅日記はまた項を改めるとして、今回はとりあえず「必殺仕事人2010」本編の感想を。
【注・以下、「必殺仕事人2010」本編ネタバレありですので、未見の方はご注意を】

脚本は、必殺仕事人2009「夫殺し」「ゴミ屋敷」「食品偽装」などの名作でおなじみ森下直氏。
ゲストは、厳しい「仕分け」財政改革を断行する「天下の憎まれ役」若き勘定吟味役、風間右京之介の
小沢征悦さんに、対立する普請奉行、口では民のため公共事業をと論じながら、露骨に怪しい坂巻勘解由。
演じる本田博太郎さんは、必殺では「仕舞人」直次郎として初登場しながら、後のシリーズやSP、
映画でも、悪役やゲストで出演したほどの芸達者。その怪演ぶりは今回も輝いていました。
そして風間の後ろ盾かつ黒幕の老中、沢木丹波守輔忠に、必殺者にはご存じ名悪役の津川雅彦さん。
さらに改革にクレームをつけるかたせ梨乃さんの矯慢な大奥御年寄、霧島など、20XXシリーズの魅力である
ゲスト陣の層の厚さに、序盤から誰が標的になるのか読ませない展開は流石です。

一方、ふく懐妊の知らせで、人殺しが子供をもつという事態に悩む小五郎。そこに表で天下の憎まれ役を
務めながら、裏では旗本の三男坊、柿本として炊き出しで民を助け、己を保とうとする風間と出会う。
本来は純粋な理想家で、一時は小五郎との間に友情さえ見えた風間が、手をつけた町娘の懐妊や、
同志と信じていた町人たちが理想の意味を取り違え「武家殺し」に走っていた、さらには炊き出しの資金に
将軍家拝領の家宝を金に換えたことを政敵に掴まれるなど、己が理想に裏切られ、追いつめられて、
ついには目的のためには手段を選ばぬ冷酷な男に変わっていくという、小五郎との皮肉な対比。
「夫殺し」「食品偽装」でも見られた森下節とでもいうべき人物描写を堪能できました。
その難しい役どころを見事に演じきる小沢さん。そしていかにも黒幕の津川さんが、途中でさくっと
風間に暗殺されるというのも意外でよし。

森下節といえば、相変わらず匳がいい。いい意味でヤンチャ度がUP。
冒頭で殺しを見られて、困って主水に相談に行くあたり、おじいちゃんに甘える孫みたいで可愛げ満点。
(むしろ新作でも、そんなカラミをもっと観たかった。それだけがやはり残念です……)
弁当をむさぼってて小五郎に砂ぶっかけられるシーンなんか、怒られた子犬みたいで、
そのあと箸でつまんだ砂まみれの弁当(鰻重?)を見るシーンもいい。
殺し屋ながら、ちょうど「新仕置人」「商売人」の正八みたいな雰囲気。お伊勢参りラップ&ダンスも、
きちんと本編にからんでいるから個人的にはOK。
後期がちょっと暴走しすぎただけで、本来こういうお遊びは前期から続く必殺のお家芸ですよ。

そして2009最終話の拷問から、見事に復活した涼次。
旅先での盗み食いに、偶然出会った娘の、小銭での仕事を請け負うのがいかにも涼次らしい。
江戸に戻って風間こと柿本を狙いながら、勝手に匳の家から衣服を持ち出す(たぶん)わ、相変わらず
小五郎と反目するわ、如月の世話を焼くわ。
2009時代は、小五郎と涼次が反目する動機付けがやや曖昧な感じはありましたが、今回、殺しの理に
こだわる小五郎と、弱者の恨みのこもった銭さえあればOKとする涼次との、仕事人としての
スタンスの差がきっちり描かれていたのがいい。

お菊は、小五郎や涼次は対等にやりあいつつ、きちっとマネージャーや密偵をこなす安定した存在感。
姿を消した主水を想う場面では、観ていてしんみりしました。
一方、2009よりちょっと大人びてきた如月ちゃんには、降板の気配が。
今回の三番筋で「おにいちゃん」との呼びかけや、EDでの別れの無言劇など、美月ちゃんの演技は
相変わらずよかったのですが、やはり必殺の仕事師側レギュラーで、若くて可愛い女の子というのは、
使いどころが難しいのか、2009ではOPに写真も出てたのに、最後まで裏稼業に関わらずじまい。
美月ちゃん自身、実力派の若手女優として注目されてきて、登場回数も少なかったし。
たとえ必殺は今回で卒業でも、今後、女優としての活躍を見守っていきたいと思います。
まずはリメイク版「十三人の刺客」に期待ですな。

と、持ち上げてばかりでもなんなので、観ていていくつかひっかかった点も上げてみると、
・現実の藤田さんへの追悼と、作中の中村主水の扱いがごっちゃになっている。
・話が主に風間たち標的サイドで進み、レギュラー仕事人の出番や介入度が少ない。
・特に小五郎、ふく懐妊という重要な題材なのに、やや掘り下げが浅い感じ。
・内藤さんの謎の人物や、匳の殺しを目撃した「武家殺し」一味の描写も浅い。

今回はやはり「藤田まことさん追悼作」という意味も大きく、その分、期待も大きかったのですが、
やはり撮影直前のことで、制作内部でもかなり混乱があったのでしょう。出演者、スタッフの皆さんとも、
精神的ショックはもちろん、脚本の改訂や、撮影延期によるスケジュール圧迫で大変だったようで。
その辺のしわ寄せがところどころに見えた感じでした。

冒頭から突然、張り紙一枚残した主水の転勤と、転勤にしては不自然なほどしんみりする仕事人一同。
小五郎や涼次が、それぞれ「仕事人」「仕事屋」のナレーションを読み上げるなど、作品世界と、
現実の藤田さんへの想いがメタ的に混同されているのには、正直、違和感もありました。
(「西へ転勤」という不自然な言い回しは、明らかに「西方浄土」の暗喩でしょう)
ただ、小五郎やお菊、涼次それぞれが主水を想う場面や、主水ゆかりの品をを身に着けての殺し、
さらに「裁きの刻」ではなく中村主水のテーマを背に、主水ばりの「刺」で止めを刺す小五郎など、
出演者、製作者全員の、藤田さん、主水さんへの想いが滲んでいるようで、やはりぐっときました。

やはり必殺者としては、いつか本編で中村主水の最期をきっちり描いてほしかったとの思いはあります。
(あの映画はとりあえずなかったことにして(苦笑))
藤田さんが健在で、現20XXシリーズの中で納得するまで中村主水を演じ切られた後、どこかで渡辺小五郎、
涼次ら、次代の仕事人にバトンを渡す形で最期が描かれる、ということになれば最高だったのですが。
ただ、このタイミングで、作中の中村主水を共に葬る、というのも、あまりに安直で不謹慎ですし。
真の「主水死す」は、もう必殺者が各自で納得いくよう想像するということでいいんじゃないでしょうか。

あと小五郎も、人殺しに子供ができるという葛藤に、もう一押しほしかったですな。
今回はあくまで単発なので、オチはあれでもよかったと思うんですが(むしろ「人殺しに子供ができる」
ことを恐れるあまりの失言連発が、ふくに哀しい嘘をつかせたというのが、皮肉かつ丁寧でよかった)
風間との対決で子供にからめた台詞を言わせるとか、「商売人」の主水や、「仕事人」初期の
左門のように、風間を斬った後、父親として汚れてしまった己が手を見つめるとか。

冒頭で殺しを見られた匳や、謎の武家殺し、敵か味方の内藤さんなど、各要素があっさり流されたのも、
ちょっと拍子抜け。というか匳自身、スケジュールの都合からか、中盤は全然話にからまないし。
武家殺し集団にしても、もう少し貧民のルサンチマンによる動機を掘り下げてもよかった。
いかな理由があれ、殺した以上、そして殺しを見られた以上は、彼らも仕事人に葬られる形にして、
それを中盤の見せ場にしてもよかった。童山は、柿本が炊き出しをやっているボロ寺の住職という
設定だったのですかね。そこから、武家殺しの黒幕だとミスリードする手もあったでしょう。
いろいろ面白くできそうな題材だったのに、ネタ同士の結びつきつが弱くて不発に終わった印象。
まあ、本来はいろいろ狙っていたのが、スケジュールや尺の都合で割愛されたのかもしれませんが。

で、その童山ことカルタのリキは、おそらく藤田さんのピンチヒッターでしょうな。
旧作でゲスト出演歴もあるベテラン内藤さんらしく、雰囲気はよかったんですが、やはり急ごしらえの
せいか、人物の掘り下げや殺し技のインパクトがちょっと弱い。
やはりあの風体ならカルタは補助武器にして、力技がよかったかな、と。武器に見えない道具での暗殺が
基本の必殺で、刃つきカルタなんて露骨に凶器だし。
たとえば一見、普通のカルタながら中に鉛板が仕込んであり、銭形平次みたいに投げる。
怪力+重みで、刃がなくとも壁や柱に食い込む威力でで、帯刀の侍や銃を持った敵の手を傷つけ、
武器が使えなくなったところに迫って、怪力技でとどめを刺すとか。
あと、仕込んだ重りのバランスを崩すことで、変化球的なカルタ投げもできるとか。カルタではなく
花札なら、触ったときの微妙なバランスの感触で札を判別して、普段はイカサマ博打に使っているとか。
(その昔、オリジナル仕事人の技として考えたネタです(苦笑))

と、まあいろいろ書きましたが、全体的には単発スペシャルとしては水準以上の作品だと思いました。
視聴率も関東14.4、関西19.9と、個人的には物足りないものの、西高東低の必殺としては安定した数字。
おそらく来年新春からスタートの「必殺仕事人2011」が、ある意味、真の「新生必殺」として、はたして
どんな形になるかを含め、期待して待ちたいと思います。(というか、やっぱ脚本やりたいなあ)


あとは、このところ書きそびれていた雑談でも。
もう先月9日の話になりますが、ファンロード改め「投稿道F」が発売されましたね。

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聞きしに勝る大ボリューム、これは価値ありますよ。まだ入手してない人は、早く本屋さんにGOです。
私の企画連載「酔狂花吹雪」も無事2話目が掲載で一安心です。1話目に続き、東京モノノケさんの挿絵が
ナイス雰囲気。わんこな桜さんとサムライ橘さん、そして柴ちゃんwithくろいポスカラさんがツボでした。
東京モノノケさんは、ご自身のブログでも、酔狂花吹雪の各キャラ立ち絵を描かれています。
余裕があれば、そのうち作者からキャラ紹介文も書いてみたいと思っています。

それから、ようやくDSiLL買ったりもしました。
まだ内蔵の脳トレソフトと、以前、FR料理Pの百円クジでもらったパズルで遊んでるだけですが。
脳トレ初プレイで、文系脳年齢が25歳、理系脳年齢は45歳だったのが、いかにも私らしい結果です。
最近、ようやく文系は20歳になりましたが、理系はいまだ22歳の壁を越えられません……

あとは「座頭市 the last」「アウトレイジ」「告白」観たり、新たな必殺武器シリーズを入手したり、
夏の間に次回作の第一稿を完成させんと、自分を追いこむためポメラ買ったりした今日この頃です。
目標は、今年中にもう一冊。そして来年からはせめて年3、4冊ペースでやっていきたいものです。
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証拠写真というわけではないですが、これが先日入手した、私にとっての表と裏の殺し道具。
そして先日の殺し旅の舞台、時代劇のロケでもおなじみ近江八幡の風景です。
で、この夏の間はちょっと忙しくなりそうですが、たまにこちら http://twitter.com/kirisaki_ryoki
で近況をつぶやいたりしてますので、よかったらのぞいてやってください。

もちろん「必殺DVDマガジン」も「念仏の鉄」「市松」「糸井貢」「組紐屋の竜」と、きちんと
買い揃えています。もう今月23日の発売分で、1stシーズンも終わりなんですねえ。
こちらの紹介も余裕あればやってみます。2ndシーズン、出るといいなあ。

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