新・平成霧咲遼樹/桐咲了酒の日記

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help リーダーに追加 RSS 「シャドウ・リンカーズ」と「シャーロック・ホームズ」(ちょっと似てる)

<<   作成日時 : 2008/06/06 23:54   >>

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例によって、更新滞りがちのブログです。

いまのところ、4、5月分が空白ですが、4月はゲラの合間、甲野善紀先生の稽古会に、さる方と一緒に参加したり、
5月は毎年恒例のFR料理パーティー&浅草松屋の新潟物産展、さらに今年は原稿ひと段落の息抜きをかねて
少し長めに日程とって、東京をあちこちぶらついてきたりしました。
あと年に一度のどうでもいい日とか、甲野術理研究会(甲野先生はおいでにならないのですが、これまで稽古会に
参加した者同士で、術理を研鑽しようという会です)に参加したり、そのついでにあれこれ呑み食いしたりと、
日記のネタはいくつもあるのですが、それはおいおい追記するとして、とり急ぎ新刊告知を。

お待たせしました(本当に……)「シャドウ・リンカーズ」の二作目。
現在、ネットなどでの書名は「シャドウ・リンカーズ 幻ノ女(幻の女)」になっていますが、
正式タイトルは、

「妖し殺めし幻ノ女 シャドウ・リンカーズ」(あやし あやめし まぼろしのおんな)

になります。

当初はそのまま「幻ノ女」の予定だったのですが、営業さんのほうからインパクトがないという意見がでたそうで、
こうなりました。これはこれで、必殺シリーズのサブタイトルっぽくてけっこう気に入ってます。

発売予定日は6月20日、都心などの書店でしたら、2、3日前には出ていると思います。
表紙画像は公式サイトのこのへんをどうぞ。(まだ画像小さいですが)
http://www.tokuma.co.jp/edge/05news.html#_080516e
「二年ぶり待望の」が、ちょっと皮肉に聞こえるのは気のせいでしょうか。(ヒント:自業自得)

同時刊行は、新シリーズ、小島夕先生の「あの涙は、この碧につつまれる」(イラスト:武本糸会先生)
そしておなじみ夏寿司先生の「トリック・ソルヴァーズ 三人の道化師(ピエロ)」(イラスト:きん太先生)

ところで、拙作とトリソルの表紙、そろって百合っぽいですね。
今回は、比呂姫さんが旧友のツンデレな女の子につれなくされて、傷心のまま翔流君と一つ屋根の下で寝て
上になったり下になったりする、ちょっと百合テイストな話です。
あと瞬君が女子小学生に萌えたり、秋さんがゲイバーのマスターに迫られたりします。

作者として、すでにラフや最終稿を拝見しているのですが、なばほ先生のイラストは相変わらず素敵です。
例の四人はもちろん、今回、登場する新ヒロインや、敵役として登場する殺人マシンの若者も秀逸でしたよ。
ラフ画にあったものの、実際の挿絵ではあまり使われなかったデザインもあるのが残念です。
ラフデザインや、もし未使用の挿絵などがあるなら、公式サイトかどこかで公開できませんかね?
作者としては全然かまいません(むしろぜひ見たい)ので。

あと、以前(本当に以前だ……)一巻目が出た際、公式サイトにUPしようと思って書きかけたままほったらかしの
キャラクター紹介文や裏話などもありますので、今後、二巻発売前後まで、宣伝と下書きを兼ねて、
ちょこちょこ当ブログにUPしていこうとか思っています。

さて、実は私、さる理由で、夏寿司先生の原稿をいち早く拝読したのですが――面白かったですよ。いえ、本当に。
今回は構成に工夫があり、ライトノベル的な設定を逆手に取った仕掛けに、緻密なパズルが噛み合う快感、
さらには前二作に隠されていたキャラクターの秘密も明かされたりと、読みどころ満載です。

正直、ミステリなんて読みなれると、名作と呼ばれる作品でも、だいたいの仕掛けは読めてくるものです。
ただ、やはり優れた作品は、大筋は読めていても、最後に明かされる物語の全貌で楽しめてしまいます。
むしろ部分を読まれた程度では、作品全体の価値はぴくともしないのが真の傑作というものでしょう。
その意味で、今回の「トリック・ソルヴァーズ 三人の道化師」は、十分、傑作と呼ぶに値しますよ。
あと、この本については私もひとつしょーもないことをしているので、よかったら書店で確認して苦笑してください。


それからもうひとつ、別の仕事の話。
この6月21日、宝島社さんより、別冊宝島「僕たちの好きなシャーロック・ホームズ」が発売されます。
例によって、私も「独身の貴族」「踊る人形」「アビィ屋敷」の解説で参加させていただきました。

ホームズに関しては、子供の頃、ジュニア版を一通りと、学生時代に文庫で読み直した程度で、シャーロキアンと
いうほどのものではないのですが、あらためてホームズ物語を読むと、やはりとてつもなく面白いです。
というか、ホームズの言動が御手洗潔っぽく感じたのは私だけでしょうか。
(逆だ逆……もっとも御手洗氏なら、ホームズが僕に似ているんだ、というでしょうが)

今回、ひさびさに読んで再確認できたのですが、ホームズというのは、ただ謎を解き明かすだけでなく、
真相を見抜いた上で、いかに最良の形で事態を収拾するかに英知を駆使する面が多いのですよね。
かつて読んだ際のエピソードで印象に残っているのは、やはり「赤毛組合」ですが、
個人的には「黄色い顔」ラストのホームズの台詞なんかが好きです。

結局、優れたミステリ、そして魅力ある名探偵とは、まず魅力的な謎、スリリングで精妙な謎解きを用意した上で、
その謎解きの過程を通して、名探偵の人間としての深みや奥行きを描くことで生まれるのでしょう。
そして古今東西、あらゆる「名探偵」の魅力、その原点をすべて備えた、偉大なる元祖にして集大成が、
シャーロック・ホームズというところでしょうか。

翻って、今回の拙作「妖し殺めし幻ノ女」にも、例によってミステリ的な趣向を仕掛けてあります。
読者の皆様には、本作で、ミステリの妙味、そして上に記したような名探偵キャラクターの魅力を
味わっていただければ、作者としてこれに勝る喜びはありません。

そういえばかつての某誌担当者は、ミステリの新シリーズを要望した際、名探偵のキャラクターが大切とか、
わかりきったことをやたら得意満面に講釈していた(そんなもん基本的すぎてなにもいってないのと同じ)くせ、
肝心の名探偵キャラクターに関しては、一切なにも背負わせるな、面倒な推理は削ってコミカルな活躍シーンを
増やせ、謎解きなんか適当でいい、とか極めて矛盾したことをぬかしておられましたな。
この人物の考えがスカタンであることは、19世紀、ホームズの時点で、すでに証明されていたことになります。
まあ、なにせ推理マンガしか知らないお方です。ホームズ正典など読んだこともないでしょうが。(苦笑)


あと、ちょっと余談。
詳しいことはまだ全然決まっていないのですが、さる一般文庫にて、これまでより高めの年齢層を対象にした、
ハードな警察ミステリを書きませんか、と誘われていまして、現在、いろいろ思案しています。
私自身、ミステリ好きなのはいうまでもありませんが、どっちかといえば古典的な本格タイプの作品が好みで、
警察ミステリというのは、正直、想定外でした。が、それだけに、やりがいも感じます。
今回、「シャドウ・リンカーズ」2巻に、際限なく凝りすぎて時間をかけすぎたこともあり、ようやく内容の凝りと、
定期的に執筆刊行をこなすバランスの間合がつかめてきた気もしますし。

一方、前から書いていることですが、こんな機会がいただけたことで、逆にこれまで敬遠していたライトノベルも、
それはそれでいいかなと思えるようになりました。そろそろ本当に、九尾描リメイクもやってみたいです。

基本的にライトノベル文庫は、せいぜい一巻が300〜350枚程度で、キャラクター中心の物語ですから、
どうもノベルスや一般ミステリを基準に考えると、プロットやギミックに凝った作品がやりにくい。
で、とりあえず三巻ぐらいまで、短いスパンでテンポよく刊行することを求められるようです。
逆にその性質を逆手に取って、単巻レベルでは、ライトノベル的テイストでキャラを縦横無尽に動かして、
ストーリーを完結させつつ、2、3巻を通した大きなスパンでミステリ的ギミックを仕掛ける手法ができないかな、
などと考えている、今日この頃であります。
僕たちの好きなシャーロック・ホームズ [別冊宝島] (別冊宝島 1537 カルチャー&スポーツ)

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「僕たちの好きなシャーロック・ホームズ」発売&翔べ!拙作うらばなし
6月6日付の日記(http://kirisake.at.webry.info/200806/article_1.html)でも記しましたが、 この6月21日に発売された、別冊宝島「僕たちの好きなシャーロック・ホームズ」の見本誌を頂きました。 ...続きを見る
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2008/06/25 07:05

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